英語教育で大切な語りかけ「オープンエンディド・クェスチョン」とは
英語教育を効率化する「語りかけ」
世界には様々な言語があります。
世界中どこでも通じる共通語というのは存在しませんが、言語が使われる目的は万国共通です。
それはコミュニケーションです。
自分の意思を伝え、相手の主張を聞き、物事を考慮し、あらゆる事柄に関してより良い結論を求めていくための手段です。
会話や語りかけはそのために存在します。
たとえば「はい」か「いいえ」だけの判断ですべてが済むのであれば、ジェスチャーだけで十分です。
会話を交わすことの意義をしっかりと把握しておかなければ、どんな言語教育もうまくいきません。
そこで今英語教育を中心に注目されているのが、「オープンエンディド・クェスチョン」という語りかけ方式です。
目まぐるしく変革していくグローバル社会で、ビジネスシーンではとくに英語の能力は必須となりつつあります。
日本の企業でも、社内はすべて英語を使用するという規則を設けたIT企業も存在します。
では、オープンエンディド・クェスチョンによる英語教育は、英語力にいったいどのような良い影響をもたらすのでしょうか。
答えは英語で導き出すもの
近年、日本の学生の学力低下が懸念されています。
世界の大学ランキングで、日本よりもはるかに経済力では劣る国に、学力で先を越されている現実に目を背けてはいけません。
戦後の復興の時代において、勉強とは主に知識を身につけることでした。
知識をたくさん知っていれば、他に秀でていられたのです。
しかし、インターネットの普及によって、知識のメモリはすべてコンピューターが管理するようになりました。
今、人間に求められる能力は、答えのない問題に対して自分で考え、答えを導き出す力です。
オープンエンディド・クェスチョンの英語教育では、語りかけることをメインにしています。
「はい」か「いいえ」で答えられるものなら、コンピューターが判断してくれます。
そうではなく、「なぜそう思うのか」「ではどうすれば良いだろうか」という問いかけに対して、英語で答えるのです。
こうした問いに答えるには、高い論理的思考力と英語の語彙力が必要となるので、一般的な問題をマークシート方式で解くよりも、遥かに英語力が鍛えられます。
会話の基本がコミュニケーションであるならば、英語教育においても語りかけは、何よりも効果的というわけです。